前回の記事にて、テストステロンを高めるのはEDMだ!と述べましたが、
EDMを好きな人って聞いてどんな人たちが頭に浮かびますか?
ズケズケ本音を言ってくるギャル、声が大きくてツーブロックにした男などの
言わゆる「イケてる人たち」。
偏見丸出しですが、でも一般的にそんな人たちじゃありませんか?
EDMに限らずクラシックが好きな人はどうでしょう?ロックは?ヒップホップは?
パッパッパッと大概の人の頭の中には各音楽のジャンルにはまる
ステレオタイプの人物像が出てくるのではないでしょうか。
性格と音楽の関係を調査した研究というのはたくさんありまして、今回の記事ではいくつか紹介したいと思います。
人間の性格を表すビッグ5とは
研究を紹介する前に少し性格分析の話を。
人間の性格には主要な5成分、通称ビッグ5というもので構成されているんだというのが近代心理学界での主要な理論となっています。
ビッグ5を構成するのは「経験への開放性」「外向性」「調和性」「誠実性」「情緒安定性(神経症傾向とも)」の5つ。それぞれを自分の特色と合わせて解説すると
「経験への開放性」
要は「好奇心旺盛」かどうかってことですね。
この値が高いほどやったことないことへの興味が強かったり、
知らないことを学んだりすることを好みます。
それ故に古い慣習などに捕らわれず新たなことに挑戦する意欲も高いです。
「外向性」
「社交性」とも言えますね。高い値の人は一人で時間を過ごすより友達と時間を過ごしたいタイプで
反対に低い人は一人で自分の時間を過ごしたいタイプ。
私はおそらく低いんでしょうけど、根が根暗なのか
別にストレスないので問題ないなぁと思っております。
たまに友達と遊ぶくらいがちょうどよくて好き。
「調和性」
「周りの人に合わせるかどうか」を表します。
調和性が低い人はケンカになってもOK!それより自分の意見だぜ!って感じですね。
一般的にテストステロンが高い男は値が高いそうですが、
意見を通しきれず日和見になりがちな気弱な私にとっては
しっかり自己主張する勇気もちゃんと持ちたいところでもあります。
「誠実性」
これは「まじめさ」です。
誠実と聞くと日本人はつい他人への誠実さかと思いますがそうではなく、
「自分が建てたルールや目標をどれだけ守るか」という意味での誠実さを表します。
成功者に共通してみられるのが特にこの誠実さで
学歴の高さ、収入の多さというものに直接的な影響を見せるのはビッグ5でもこの誠実さ。
そりゃ誠実さが高けりゃ目標に対して真面目に頑張るんだから強いよねって話で
中途半端な値を出しそうな私は誠実性を上げなきゃなと思う次第であります。
「情緒安定性」
唯一スコアが高いとマイナスな印象になりそうなのが情緒安定性。
要はこれが高ければ高いほど「精神的に不安定」であることを表します。
(じゃあ情緒不安定性って名称の方がいいんじゃ・・・)
ただ、これはマイナス面だけではなく、
マイク・タイソンを指導したカス・ダマトよろしく
「Fear is Fire(恐怖こそ炎だ)」の精神で、不安だから頑張れるという面も。
私自身高いと思いますが、勉強や仕事でいい結果を得ていたときは
失敗に対する恐怖から発奮していた気がします。ただもうちょっと安定したい。
音楽に限らず、性格の分析を行うときにはビッグ5との関係がよく出てきます。
理想の男としては情緒安定性以外が高スコアになればいい感じなのかなと思います。
音楽の嗜好性とビッグ5の関係
音楽と性格の関係性を表す研究として有名なのが2016年のヘリオット・ワット大学の研究。3万5000人もの回答からジャンル別の性格の特徴を出してくれています。
【ブルース】自尊心が高い、創造的、穏やか、気楽
【ジャズ】自尊心が高い、創造的、発信的、気楽
【クラシック】自尊心が高い、創造的、内向的、気楽
【オペラ】自尊心が高い、創造的、穏やか
【カントリー】勤勉、外向性
【レゲエ】自尊心が高い、創造的、勤勉ではない、穏やか、優しい、気楽
【ラップ】自尊心が高い、外向性
【ソウル/R&B】自尊心が高い、創造的、外向的、優しい、気楽
【ダンスミュージック】創造的、外向性、穏やかではない
【インディーミュージック】自尊心が低い、創造的、勤勉ではない、穏やかではない
【ボリウッド】創造的、外向性
【ロック・ヘビメタ】自尊心が低い、創造的、勤勉ではない、外向的ではない、穏やか、気楽
【ポップス】自尊心が高い、創造的ではない、勤勉、外向性、穏やか、気楽ではない。
これらはビッグ5を基に更に細かな分け方もしてくれていてより細かなことまで書いています。
「自尊心が高い」というのは「プライドが高い」とも書かれていますが、
つい日本人が思う自慢しぃ、見栄っ張りという悪い意味ではなく
「今の自分を受け入れられるか」ということを表しています。
つまり唯一「自尊心が低い」となっているロックは、
「今の自分が好きではない。自分を変えたい」と考える人が多い傾向にあるということですね。
私も若いころロック好きだったけど、確かに自己変革願望はあったなぁと納得できました。
また、前回の記事から取り上げているEDMはダンスミュージックに値しますが
「外向的、創造的ながらも穏やかではない(ケンカも辞さない)」となっていたり、
ポップスが「勤勉だが、創造的ではない(=開放性が低い)」というのもわかる気がしますし、
かなりステレオタイプ通りの結果が出ているんじゃないかなぁと思います。
性格と好きなアーティストの関係
また、これに似た研究でアメリカ、イスラエルなどの4つの大学が8万人もの人に好きなアーティストと自身の性格を回答してもらった研究もありました。
(https://doi.apa.org/doiLanding?doi=10.1037%2Fpspp0000293)
結果は以下の通り。ピンクになればなるほど高い値であることを示し、青になればなるほど低いスコアであることを示しています。
開放性
まず開放性ですが、高いスコアを示したのはロック、カウントリーのカリスマであるボブ・ディラン、ネオソウルのエリカ・バ・ドゥ、パンクロックのレディオ・ヘッド、エレクトロなダフトパンクといった面々で、ジャンルを問わない感じです。共通しているのは低スコア組を見てもわかるとおり、ダンスミュージックではない点。
50セントなどのラップやジャスティンビーバーのようなダンスミュージックは低い値を出しています。
また、ゴリッゴリのカントリーであるジョージ・ストレイトやキャリー・アンダーウッドも低い値を出しています。
(”C”が抜けていますがarrie underwoodは”Carrie Underwood”です)
誠実性
次に誠実性ですが、先ほど開放性が低かったジョージ・ストレイトやキャリー・アンダーウッドといったカウントリー歌手、
マーヴィン・ゲイ、エリカ・バドゥ、ホイットニーヒューストンといったR&B/ソウルの歌手を好む人が誠実性が高かった模様。
逆に誠実性が低いのはロック系。フォールアウトボーイやニルヴァーナ、開放性では高い値を示したダフトパンクやレディオヘッドも低いです。
こじつけかもしれないけどロックにはまってた時確かにあんまり勉強してなかった気がします笑
外向性
次に外向性。もうわかりやすく左がピンクですね。リル・ウェインやジャスティン・ビーバーなどのダンスミュージック、ラップ系、R&B系が高いスコアを出しています。右側にあるブラック・アイド・ピースもダンス系、R&B系ですし。
逆にこちらも低いのはロック系。また、ロック以外で低い値を出したのがハンズ・ジマー。誰だそれ?と思って調べましたが映画音楽の作曲家でパイレーツオブカリビアンの曲を作った人だそうです。私は久石譲さんなんてめちゃくちゃ好きなんですがこれと同じになるのかな?
調和性
続いて調和性。高い値を出した人はデイヴ・マシューズ・バンドやノラ・ジョーンズやジョン・メイヤーといったカントリーやソフトロックやジャズ系の80年代や古いスタイルのアーティストを好む傾向にありました。
逆にブリトニースピアーズや50セントといったダンス系やロックの中でもオジーオズボーンのようなヘビメタ、デビッドボーイなんかも低い値でした。
でもダンス系とこういったロック系の調和性がないのは毛色が違いそうな気がしますが。
情緒安定性
最後に低い方が好ましいと思う情緒安定性。低いのはマーヴィン・ゲイ、エリカ・バドゥのソウル組が抜群の安定性。Jay-zも安定していますね。
反対に高いのはロック系と意外にもダンス系も。
ハイテンションのイメージのダンス系ですが喜びやすく怒りやすい喜怒哀楽タイプなのかもしれません。
激しい音楽が好きだと情緒安定性が高くなる傾向にあるようです。
理想の性格に合う音楽ジャンルとは?
さて、理想的には情緒安定性以外の4つが高いのが理想的なんじゃない?という話をしましたが、
唯一それを達成したアーティストがいました。
それはマーヴィン・ゲイです。
マーヴィン・ゲイはソウルのプリンスと言われる20世紀の音楽史を語る上で欠かせない人物で、
ローリングストーン誌が選ぶ「歴史上最も偉大な100人のシンガー」で6位に入っているすごい人です。
代表作は「What’s going on?」や「悲しいうわさ」など。
また、ほとんど同じようなスコアを出しながら、唯一「協調性」がマーヴィン・ゲイと反対のスコアを出したのがエリカ・バドゥでした。
マーヴィン・ゲイもエリカ・バドゥもざっくり分けてしまえば「R&B/ソウル」のジャンルになりますが、
「R&B/ソウル」は本当に範囲が広くブリトニースピアーズやジャスティンビーバーもR&Bであったりします。
ただマーヴィン・ゲイやエリカ・バドゥのR&Bはダンス系という感じではなく、少し体を揺らしたくなる程度のものです。
そしてこの二人を分けるなら、マーヴィン・ゲイの方がノリやすい、ポップスよりのソウルなのに対し、
そのマーヴィン・ゲイが走りでもあったネオソウルと呼ばれるエリカ・バドゥの方がより落ち着きがある非ダンス色が強いと思います。この辺りは私は音楽の素人で無知ですので感覚で語っています。
ただ、先にも語った通りテストステロンにおいて最も大切なのはストレスをためないこと。
音楽なんて嗜好品ですし、自分の好きな音楽を聞くのが最もよいのは間違いないと思います。
そのことを含め前回からの記事とまとめると、
・男がテストステロンを高めたいなら音楽は聴かない方がいい。
・それ以上にストレスがテストステロンには悪影響なのでストレス解消になるなら好きな音楽を聞くべし。
・あくまで傾向として「エネルギッシュで強い男」になりたいならEDMがおすすめ。
・「知的好奇心、社交性、協調性、誠実性が高く、精神的に落ち着いている」ような人間になりたいならマーヴィン・ゲイのようなソウルミュージックを聞けばなれる、かも。
となります。
おまけ(2chに現れた天才分析家?)
数年前、私が今の5ちゃんねるが2ちゃんねるだった頃に偶然目にしたスレッドがありました。
スレッド名は「好きな音楽ジャンルでわかる性格表作ったった」(http://waranote.livedoor.biz/archives/41022777.html)
この手の心理分析で納得したことがなかった私は「バーナム効果だろ」と思いつつ、このスレッドを立てた人の分析にものすごく妙に納得できました。
その時の私はロック好きだったんですが、ズバーンと当てられたから。
その人の分析は以下のようなものです。
ヒップホップ:DQN、ナルシスト(健康的)、我が強い 群れる
R&B:物怖じしない、友好的 いいやつ 協調性強め
EDM:バカ
ロック:繊細 器が小さい、ナルシスト(病的)一見穏やか 自意識過剰
POPS:アイデンティティがない なくても生きていける
ジャズ:達観してるつもりなオ○ニー奴
クラシック:両極端、情緒不安定
メタル:何考えてるかわからない 神経質
カントリ:堅実 信頼できる
ブルース:怠け癖あり 健康的
ブロステップ:幼稚、若い
ダブステップ:美意識が強い、内省的
ロックのボロカスの言われよう笑
まぁこのスレッドを立ち上げた人もロック好きだそうなんですが。
まぁこの時の私は本当に半ニートの引きこもりでダラッダラの生活をしていたので
「これ逆にR&B聞けばすごいいい奴になれるんじゃないの?」と
自己啓発本を買うように「R&B」とyoutubeに検索を掛けて聞いてみました。
でもね・・・、
残念ながらEDMと同じく私にはあの美容院で流れているような、イケてる集団が効いてそうな音楽がどうにも合わなかったんです。
ビッグ5もとい性格はあくまで生まれつきが主なのでやっぱり無理なもんは無理だなーと思っていましたが、
探しまくれば同じR&Bでもダンス色の薄いのは受け入れられて、
そこからそれを聞いてるうちにソウルに詳しくなっていき、
どんどんソウルミュージックが好きになりそこから仕事も私生活も改善されていった気がします。
ですからやっぱり研究結果をなぞるわけじゃありませんが、自身の経験からR&Bやソウルはおすすめできます。
ただ、ロックを否定しているわけじゃありません。
ロック好きの成功者やイキイキと生活している方なんてめちゃくちゃいらっしゃいますし、
今でも私が一番好きなアーティストはブルーハーツです。
この記事は偏見を含んでいるので反発やお叱りの声を受けるかなと思いつつ
私と同じようにテストステロンを向上させたい、
どうにか今の自分をよいものに変えたいと考えている方にとって
何かを変えてみる一助になればいいやと思って研究などの紹介をしました。
ご理解頂ければ幸いです。
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